■質問
国では「景観・観光」「安全・快適」等の観点から無電柱化を進めるために「無電柱化推進法」を施行し、地方自治体にその基本方針や対策、目標時期などの計画策定を義務付けている。そこで次の点を伺う。
無電柱化の推進に関して町長の見解は。
■町長
本町は秀峰蔵王を仰ぎ見る観光の町であるが、道路沿いには電柱が立ち並び、景観を損ねていることも確かである。しかし、電線類の地中化にかかる費用は、国土交通省の試算によれば道路1キロメートル当り、土木工事に約3億5千万円、電気設備工事に約1億8千万円と、大変コストのかかる事業である。
蔵王町では、現在整備中または計画中の町道改良路線が多くあるとともに、今後道路、橋梁の老朽化対策工事を進めなければならない状況の中で、新たに無電柱化事業に取り組むことは財政的に大変厳しい状況である。
■質問
蔵王町の状況に応じた施策の策定は。
■町長
「町内では一番目に観光振興の観点から遠刈田温泉街。二番目に安全な通行区間の確保の面から宮、永野、円田、平沢の県道沿いの住宅密集地。三番目には景観形成の面から、永野から遠刈田に至る県道と考える。事業の対象となる道路のほとんどが県道であり、県の理解と協力が大変重要である。
■質問
本町が進めていく「蔵王町無電柱化推進計画」の策定は。
■町長
現段階では実施していく考えはない。
■質問
無電柱化の日(11月10日)の広報啓発活動の実施は。
■町長
現段階では実施していく考えはない。
■再質問
電気工事費は電気事業者の負担、県道の土木工事は県が施工すると思われるが、法律を定めたことにより、当然財政負担を要求していくべきものと思うが、第五次長期総合計画に取り込む予定はあるか。
■町長
本町では、橋梁の架け替え、高齢者・障がい者の利用のための歩道の整備等、他に優先すべき課題があり、無電柱化については全く考えていない。

遠刈田温泉街の様子
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