夏は暑いものと決まっていますが、この数年の猛暑には本当にうんざりしますね。子どもたちの夏の楽しみといえばプール。学校のプールは、体育の授業や夏休み中の体力作りなどに欠かせない施設です(写真@)。今回は、町内小中学校のプールの「いまむかし」を追いかけてみましょう。

@今年改修した遠刈田小のプール。ワクワク感満点!
学校にプールが設置される以前、体育の授業に水泳はありませんでした。子どもたちは、近くの川をせき止めて作った水遊び場で、仲間同士の遊びを通じて泳ぎを覚えました(写真A)。

A遠刈田温泉・松川をせき止めて作った水遊び場(大正初期)
しかし、川での水遊びには、常に水難事故の危険がつきまといました。また、きれいな川がある所はともかく、泳ぐと泥が浮かんできて水が真っ黒になる川しかない所では、眼病や寄生虫のおそれもありました。昭和30年台以降、子どもたちの体育向上と、安全で衛生的な水泳環境の整備をめざして、学校にプールを設置するようになったのです。
町内の学校で最初にプールができたのは円田中学校で、49年前(昭和40年)のことでした。その2年後には宮中学校にも設置されました。これらはビニール製の簡易プールですが、大きさは25m×10mと立派なものでした。当時は、先生方も子どもたちもプール未体験でした。落成式には、すでにプールがある学校の生徒を招いて模範演技を行ってもらい、プールと水泳に対する理解を深めました(写真B)。

B宮中のプール落成式。ほぼ全員がプール初体験(昭和42年)
3つめのプールは、45年前(昭和44年)に遠刈田中学校に設置されました。これは、町内初の鉄筋コンクリート製の本格的なプールでした。その後、町では「1校1プール」をめざして、計画的にプール整備を進めました。その間、円田中学校と宮中学校のビニールプールに穴が開いて使えなくなり、あらたに作り直すなど予想外のできごともありましたが、35年前(昭和54年)、遠刈田小学校のプールが完成して「1校1プール」が達成されました。
現在、町内の学校のプールは、45〜35年前に設置した施設を補修しながら使っています。特に小学校では、補修にあわせて低学年向けプールに「ざおうさま」を描くなど、子どもたちが水に慣れ親しむ場にふさわしい、ワクワク感の演出も大事にしています。学校のプールのあり方も、時代とともに変化しているのですね。
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