健康一口メモNo287
「子供たちといっしょに野菜を食べましょう」

やまきクリニック（白石市）
院長　遠藤　雅人先生

　最近の子どもたちは野菜を食べる量が減ってきているようです。そのかわり脂肪の摂取が増え、摂取カロリー量も増えています。これはいわゆる食事の欧米化といえます。
　その影響で身長・体重は増加していますが、それに伴って生活習慣病予備軍が増えています。脂肪やコレステロールは粥状動脈硬化をつくり、心筋梗塞や脳梗塞の原因になります。
　わたしは、大学病院で心臓の手術を行っていたのですが、その時、黄色い脂肪にすっぽり包まれた心臓やでこぼこになった大動脈などをみて、生活習慣病の恐ろしさを実感していました。
　そして先日、白石市内の小学校を訪れた際、給食の野菜を残す子どもさんが多いとお聞きしました。また、それに関連ありそうな話として、毎日便通のない子どもが増えているそうです。
　現在、日本の悪性腫瘍のなかで胃癌が減り、大腸癌が増えてきていますが、この変化も日本人の食の欧米化と関連があるといわれています。
　大腸癌予防や糖尿病などの生活習慣病予防のために子どもたちに野菜をもっと食べてもらいたいものです。そのために、大人たちが工夫して子どもと一緒に野菜をおいしく食べる習慣を作ることが望まれます。

休日当番医（内科・外科・歯科）　5月3日〜6月1日