■質問
人の行動をそっと後押しするナッジ理論の活用については、個人の選択の自由を残しつつ、ちょっとした伝え方の工夫などの手助けをすることにより、人々をよりよい行動へと自発的に促す。
この仕組みは全国の自治体でも採用が広がりつつある。よく知られている事例に、レジ前の足マークや国内では一部ですが男子トイレのハエマーク等が紹介される。
こうした身近な取り組みの展開は、事業のお知らせなどにも関連し、町民を豊かにする行動の変容へ有効に働くものである。@今後、行政サービスの向上に向けたまちづくりへの活用について、町長の見解を伺う。
■町長
ナッジ理論の普及により、住民は命令や規制による行動から、自らの良心によって自発的・主体的に行動するよう変容していくと言われている。
国においては環境省が事務局となり、産学政官民が連携した「日本版ナッジ・ユニット」を組織し、ナッジ理論に基づく取り組みが政策や民間に普及するよう推進しているので、本町においても、その活用について研究しながら取り組んでいく。
メ モ
(ナッジ理論とは)
より良い選択を後押しするために、小さなきっかけをつくること。強制するのではなく、自発的に選択させるための手法を指します。
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メ モ
(ハエマークとは)
公共トイレを清潔に保つため、写真のとおりしたところ、床の清掃が軽減され経費削減にもつながった。
利用者の行動を変容させたナッジ理論成功事例です。

ハエの絵を貼った小便器
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■質問
A職員への啓発や理解を深める研修について伺う。
■町長
ナッジ理論を理解せずとも、町民の自発的な行動を促す取り組みは既に所々に見られる。今後はこの理論を理解したうえで意識的に取り組むことによって、より効果が期待できる。
まずは、管理職の会議で情報共有をし、職員の研修会につなげていけるよう検討する。
また、宮城県市町村職員研修所に、ナッジ理論など行動経済学の視点による政策手法に関する講義を実施するよう要望したい。
■質問
B各種施策や事業等へ、今後の取り組みについて伺う。
■町長
環境省では、がん検診の受診率向上や来場者の混雑緩和などに成果を上げている自治体を紹介している。
本町でも、これらの事例を参考にしながら、自治体に限らず、広く民間での成功事例など情報収集し、前向きに取り組んでいく。

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