一般質問

 

遠藤 裕一議員

 

道路交通
 
 
観光シーズンの交通渋滞対策は
賑わいと表裏一体であり難しい

■質問
 今年のゴールデンウイークは、新型コロナウイルスに関する行政規制がなかったこともあり、蔵王町にも多くの観光客が訪れた。
 また、例年秋の紅葉シーズンにも多くの観光客が訪れているが、2点について町の見解を伺う。
 @多くの観光客が訪れることは喜ばしいことであり歓迎するが、蔵王エコーラインを中心に車が大行列をなしている。環境にも悪影響があることはもちろん、交通事故の懸念もあり、町民の移動にも支障をきたすことから、観光シーズンの交通渋滞について町の見解を伺う。

■町長

 新型コロナ感染症の新規感染者数が減少傾向にあり、これまでの規制が緩和され、インバウンドを含む観光誘客もようやく再開の兆しが見えてきたところである。
 そのような状況から本町の温泉街や蔵王エコーライン、蔵王山頂には、たくさんの観光客が訪れ、ようやく賑わいが戻ってきたと感じている。その一方で、週末やゴールデンウイークには一時的に交通渋滞が起こっていることは承知している。
 町の施策として、これまで温泉街中心部への町営駐車場の整備、渋滞時の迂回路として利用できる広域農道コスモスラインの整備、町道北山中央線の拡幅工事などを行ってきたところである。


■質問
 A交通渋滞の対策として、例えば国や県と連携し交通規制を行った上で、山頂と役場を結ぶシャトルバスを運行する方法がある。
 その際、停車場を遠刈田温泉街にも作ることで「まちなか」に賑わいをもたらす効果も期待できると考えるが、交通渋滞を緩和するとともに、「まちなか」に賑わいをもたらす工夫を町が旗振り役となって進めるべきと思うが、町の見解を伺う。

■町長

 シャトルバス運行については、考え方の一つとして認識はしているが、課題がある。
 その理由として、渋滞している観光客の目的が遠刈田温泉街や蔵王山頂に限定されているものではなく、山形や白石、青根方面への観光など通り抜ける目的が多岐にわたることや、コロナ禍における観光客の傾向として、団体などの大人数から家族、個人などの少人数へ、バスから気軽に移動できるマイカーへと志向が変わりつつあるためである。現在の遠刈田温泉街の道路事情において、賑わいを求めながら渋滞を避けるというのは難しい課題である。「まちなか」に賑わいをもたらす工夫については、国の交付金を活用し、宿泊割引事業や飲食店で使用できるクーポン券事業などを行ってきたところである。交通渋滞は、「まちなか」の賑わいと表裏一体のものであり、交通規制などは逆効果になるおそれがあると考える。


遠刈田温泉街の道路渋滞状況
(蔵王町観光案内所前)


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