
獣害対策のため設置されている電気柵
■質問
ここ数年、有害鳥獣による農作物の被害が急速に拡大している。特にイノシシの生息数増加による被害の報告が各地から聞かれ、農作物の安定生産に大きな障害となっており、耕作放棄地の発生も懸念される。
そこで、現在対策を講じている被害防止策のさらなる強化と、駆除隊員の人員育成や確保に、本腰を入れて取り組むべきではないか。
■町長
平成15年頃からイノシシによる農作物の被害が確認され、以後被害が拡大しており、捕獲頭数は平成18年に3頭だったが、23年度は38頭に増加している。
町では獣害対策事業として、農作物被害の軽減を図るため、電気柵の設置経費として30万円を限度に3分の1を補助してきたが、有害鳥獣を減らす根本的な解決には至らず、やはり優れた技術や知見を有した捕獲隊員の人材確保が最優先であると認識している。
現在の捕獲隊員は、町内3支部合計で26名登録しているが、平均年齢67歳であり後継者不足が課題になっている。隊員の後継者不足の解消を第一に考え、近隣市町や町有害鳥獣対策協議会、農業者や各方面と協議を重ね、補助事業と連動させながら隊員の人材育成を図り農業振興に努める。
■再質問
イノシシ捕獲後の処理方法に隊員が困っている。年々技術を駆使して捕獲すればするほど苦労して処理しているのが実態である。町で改善策を図れないか。
■町長
これまでは食用に供することも可能であったが、セシウム超過でかなわず、町のへい獣処理場を検討したが、野生動物以外の牛などの家畜のみ可能となっている。捕獲隊員がやりやすい環境づくりのため、難題を一つ一つ解決すべく農政局や県当局に出向いているのが現状である。
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