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健康を守る行事



健康一口メモNo344
痛みが続くと、脳がやせる

大泉記念病院 整形外科 医師 近藤 博嗣 先生

 痛みは“体に何か異常がおきていますよ”と知らせてくれる警告信号です。指に針を刺すと、その“痛みの信号”は、指の神経から脊髄へ伝わり、その中を上り、即座に脳に伝わります。脳は、痛みの種類・部位・程度を、瞬時に判断(認識)しています。
 脳は、単に痛みを認識しているだけではなく、脊髄に向けて“痛みを弱める信号”を出し、積極的に痛みを抑えようとします。この働きが弱まると、痛みを和らげることができず、慢性化し、次第に脳全体の活動性が低下して、脳がやせていくのだそうです。この大切 な脳の働きは、怒り・不安・悲しみ、すなわち“負のストレス”によって弱まり、逆に“好きなことに熱中する”と強まることが分かっています。
 あなたの痛みが長期化している場合には、脳の“痛みを調節する働き”が弱っているのかも知れません。編み物、カラオケ、映画や落語のビデオ鑑賞、読書など(慢性の痛みを治すことに成功した患者さんたちが、実践していたことです)、大好きなことを1日30分程度、生活に取り入れてみましょう。これも立派な治療なのです。

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