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健康を守る行事



健康一口メモNo333
虫垂炎について

公立刈田綜合病院外科 副院長 佐藤 馨 先生

 虫垂とは大腸の右下部についている突起です。成人で長さ約6〜7センチメートル、太さ0.5〜1センチメートルです。細菌感染すると炎症をおこして虫垂炎となります。俗称として「盲腸」とい われることがあります。
 初期症状は、みぞおち(胃のあたり)やへそのまわりが痛くなり、12〜24時間で次第に右下腹部が痛くなります。このころには、発熱や歩行などで右下腹部に響くように痛みを感じます。
 同じような症状の疾患には、大腸憩室炎、腸炎、卵巣や卵管の炎症などがあります。画像診断の進歩で、診断精度は向上しています。しかし、小児や高齢者は診断が難しいことがあります。
 治療に関しては、軽症は抗生剤治療(くすりで散らす)が可能です。しかし、約2〜3割の患者さんが再発します。中等度以上は、腹膜炎など重症化することがあるので、手術治療(虫垂切除)が必要です。
 手術治療には開腹手術と腹腔鏡 手術があります。当院では、腹腔鏡手術を行っています。腹腔鏡手術は、へそに1センチメートルの切開をおき、ここから腹腔鏡を入れ、その他5ミリメートルの切開 2カ所から操作し、虫垂を切除し、へその切開部から摘出するという手術です。整容性に優れ、早期退院が可能です。

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