健康一口メモNo318
巻き爪と陥入爪
公立刈田綜合病院皮膚科 医師 工藤 和浩 先生
巻き爪は爪の湾曲が強くなって巻いたようになった状態で、陥入爪は爪がまわりの皮膚に食い込んで炎症を起こした状態のことです。この2つは、合併している場合と、合併していない場合とがあります。
巻き爪の治療には、ワイヤーなどで爪の湾曲をやわらげるものがありますが、当院では、炎症、痛みのない巻き爪の治療は行っていません。陥入爪で痛みがある場合、当院ではテーピングと部分抜爪を行います。
テーピングは、爪が食い込んでいる皮膚を絆創膏で引っ張って爪から離す治療です。診察時にやり方を説明して、患者さん自身で続けていただきます。治療自体に痛みはなく、かなり効果があります。
テーピングには、伸び縮みする絆創膏が必要で、当院で使っている絆創膏と同じものを当院の売店で販売していますので、そちらをご利用いただくと効果的です。
テーピングで炎症、痛みがおさまらない時は部分抜爪をします。患趾(指)に局所麻酔をして、食い込んでいる爪を細長く根元まで抜爪します。麻酔の注射の痛みは、皆さんが大抵がまんできる程度のものです。部分抜爪後、まもなく陥入爪の痛みは楽になります。この治療法は、再発することがある、などの点で賛否がありますが、私は有用な方法だと思っています。
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